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老後資金の貯め方|老後資金を保険で準備できる?

人生100年時代と言われていますが、老後資金はどのように貯めたらいいのでしょうか?老後資金はどのくらい必要なのか検討もつかないという方も多いと思います。

そこで今回の記事では、老後資金の下記ポイントについて解説したいと思います。

・老後資金の必要額の目安(老後資金シミュレーション)
・老後資金準備に優先的に活用すべき制度とは?
・老後資金は保険で準備できるのか?

目次

1.老後資金の必要額の目安とは?|老後資金シミュレーション

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老後資金の必要額は、どのように計算すればいいのでしょうか?

夫婦2人で老後生活を送る上で必要となる最低日常生活費は月額で平均22.0万円(生命保険文化センター「生活保障に関する調査」/平成28年度)という調査結果があります。

また、ゆとりある老後生活を送るための生活費としては月額平均で34.9万円(生命保険文化センター「生活保障に関する調査」/平成28年度)という調査結果があります。

現在の65歳の平均余命が19.55年(平成 28 年簡易生命表)なので、65歳からの最低限必要な老後資金は上記調査結果からシミュレーションすると、下記の通り5,280万円となります。

22万円 × 12カ月 × 20年 = 5,280万円

一方、ゆとりある老後生活を送るための老後資金をシミュレーションすると、下記の通り8,400万円となります。

35万円 × 12カ月 × 20年 = 8,400万円

上記金額から、老後に受け取れる金額(公的年金額など)を差し引くことにより、準備すべき65歳からの老後資金が概算で確認できます。

ただし、老後に必要となる月額費用は、個人個人でそれぞれ異なりますので、ご自身でどの程度の金額が必要かを考え、老後の必要額をシミュレーションする必要があります。

 

 

2.老後に受け取れる公的年金を確認する

公的年金はいくら受け取ることができるのでしょうか?

国民年金の老齢基礎年金は、満額で779,300円(平成30年度)です。国民年金を満額で受け取れるのは、保険料を40年間納付した場合です。保険料を支払っていない未納期間がある場合には、下記の事例のように年金は減額されます。

国民年金の保険料を30年間収めた場合
779,300円 × 360ヶ月/480ヶ月 = 584,475円

厚生年金の年金額は、平均の報酬額によって異なります。受け取れる年金額の目安は、「ねんきん定期便」で確認することができます。

 

 

3.老後資金準備に優先的に活用すべき制度

さて、老後資金として必要な額と公的年金の差額を埋めるための方法としては、保険や資産運用などの方法があります。

NISA」や「つみたてNISA」なども老後資金の準備方法として注目されていますが、保険や資産運用を行う前に活用すべき公的年金の上乗せ制度があります。
参考:個人開業医の方が老後資金の準備に活用すべき3つの制度

 

・個人型確定拠出年金iDeCo(イデコ)

個人型確定拠出年金iDeCo(イデコ)とは、公的年金に上乗せして給付を受ける私的年金で、加入者が拠出する掛金をあらかじめ用意された金融商品で運用し、60歳以降に年金または一時金で受け取る制度です。

運用の成果次第で受け取る年金または一時金の額は異なります。つまり、加入時点では受け取る給付金の額は国民年金基金のように決まっておらず、元本割れする可能性もあります。

掛金が全額所得控除の対象で、所得税・住民税の負担を軽減できるメリットがあります。また、運用益も非課税となるメリットがあります。
参照:個人開業医の方にとっての個人型確定拠出年金iDeCo(イデコ)メリット・デメリット

なお、個人型確定拠出年金iDeCo(イデコ)の拠出枠は国民年基金と同枠なので、個人開業医の方に関しては、どちらを活用するか、または、どのように掛金割合を配分するかを検討する必要があります。
参照:国民年金基金と個人型確定拠出年金iDeCo(イデコ)を比較|どちらに加入すべき?

 

・国民年金基金

国民年金基金制度は、自営業者と会社員等の給与所得者との年金額差を解消するために平成3年4月に創設され、国民年金と国民年金基金制度を合わせて2階建ての制度になりました。

国民年金基金制度は、国民年金(老齢基礎年金)とセットで、自営業者など第1号被保険者の老後の所得保障的な役割を担う制度です。

掛金は、月額68,000円まで拠出することができ、掛金全額が所得控除の対象で所得税・住民税の負担が軽減されるメリットがあります。
参照:個人開業医の方の老後資金準備方法|国民年金基金制度のメリット・デメリット

 

・小規模企業共済

小規模企業共済とは、国が全額出資している独立行政法人中小企業基盤整備機構(中小機構)が運営している50年以上(昭和40年制度発足)の歴史がある制度です。

個人事業をやめたとき、会社等の役員が退任した場合等に受け取る退職金を積み立てておく、国がつくった経営者のための退職金制度です。

掛金は、月額1,000円~70,000円の間で設定でき、掛金の全額が所得控除になり、所得税・住民税の負担が軽減されるメリットがあります。
参照:個人開業医の方の退職金積立方法|小規模企業共済のメリット・デメリット

なお、個人開業医の方には、是非活用していただきたい制度ですが、医療法人化した場合は活用できません。

 

 

4.老後資金は保険で準備できる?

老後の資金は、保険で準備できるのでしょうか?貯蓄型の下記保険を例に解説したいと思います。

 

・個人年金保険

個人年金保険とは、一定期間保険料を払い込み、契約時に定めた年齢から一定期間もしくは一生涯に渡って年金形式で保険金を受取るタイプの保険です。年金受取開始前に被保険者が死亡しても大きな保障はなく、保険料払込相当額が死亡保険金として支払われます。

個人年金保険は、年金の受取方法によって、「有期年金」「終身年金」「確定年金」の3つのタイプがあります。
参照:「確定年金」「終身年金」「有期年金」の違いとは?

老後資金の準備というと個人年金保険をイメージする方が多いと思いますが、現在は予定利率が非常に低い状態で、個人年金保険を積極的に活用することは、おすすめできません。

ただし、個人年金保険の保険料は個人年金保険料控除の対象となるので、個人年金保険に加入することにより、所得税・住民税の負担を軽減することができます。特に所得が多く所得税の税率が高い開業医の方にとっては、個人年金保険料控除枠の活用については、メリットがあります。
参照:個人年金保険への加入前に押さえておくべき3つのデメリットとは?

また、個人年金保険には、配当が出る有配当の商品もあるので、配当が出る分、無配当の保険に比べればインフレへの対応が可能です。

 

・終身保険

終身保険は、保険期間は終身で、被保険者(保障の対象者)が亡くなるまで一生涯の保障があります。

加入から一定期間経過後に解約する場合、解約返戻金が受け取れます。つまり、掛け捨てではありません。保障だけでなく、貯蓄性がある保険です。

よって、資産形成に使われることもありましたが、予定利率が下がった現状では、円建てで定額の終身保険は、資産運用商品としては、魅力がない状態です。
参考:一時払終身保険を運用商品として検討する価値はある?

一般の終身保険に比べて解約返戻率を70%程度に抑え、解約返戻率を高くしている低解約返戻金型終身保険などもありますが、現状の予定利率では個人年金保険と同様に積極的な活用は、おすすめできません。
参考:低解約返戻金型終身保険とは?2つのメリット、3つのデメリット

 

・外貨建て保険

円建ての生命保険の予定利率が低いので、米ドルや豪ドルなどの外貨建ての生命保険も注目されています。

米ドルや豪ドルなど、外貨建ての終身保険や養老保険の場合は、円建ての商品と比較して予定利率が高いので、運用商品としての魅力もありますが、当然、為替のリスクがあります。

為替相場次第では円換算での解約返戻金が払込保険料を下回るリスク、つまり元本割れのリスクがあります。
参考:外貨建て生命保険のメリット・デメリット

 

・変額保険

変額保険の保険料は特別勘定で管理され、国内外の株式・債券等で運用されます。特別勘定の運用実績によって保険金額(基本保険金額は保証)、解約返戻金が変動(増減)するタイプの保険です。

変額保険は、特別勘定の運用実績によって大きな保障が期待できる一方、解約返戻金には最低保証はなく、株価や金利、為替の変動などにより、損失(解約返戻金が払込保険料を下回る)を被る可能性もあります。

つまり、運用による価格変動リスク為替リスク信用リスク金利変動リスクなどのリスクは契約者が負うことになり、運用が上手くいかない場合には契約者が損失を被ることになります。
参考:変額保険とは?定額保険との比較とメリット、デメリット

定額保険はインフレに弱いですが、変額保険は金利が上がるような時には、運用成績もよくなる傾向があるので、インフレ対策にもなります。
参考:インフレのリスクとは?

しかし、上記の通り、運用状況によっては、元本割れのリスクがある点には注意が必要です。

 

 

まとめ

老後資金の準備に保険や資産運用を検討する前に、まずは掛け金が全額所得控除になる個人型確定拠出年金iDeCo(イデコ)国民年金基金小規模企業共済を活用することをおすすめします。

なお、老後資金準備に保険を活用することは可能ですが、資産運用を主目的とした保険加入はおすすめできません。

変額保険などは、保険料の全額が積み立てに回るわけではありません。よって、資産運用が主目的であれば、「NISA」や「つみたてNISA」などをご活用ください。

また、貯蓄型の保険であれば、全て老後資金準備に活用できるというわけではありません。どの商品を活用するのかを慎重に検討する必要があります。

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